四季の風景時計


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<1>パネトーネ 1

『おいし~い!』

黄色い台形の箱から出てきたフワフワのパンは

大きなカップケーキみたいな形をしていた

外側は焦げ茶色なんだけど

中は、とてもキレイな黄色で

ドライフルーツが、たっぷり入っている

お母さんが切り分けてくれたのを

甘~いカフェオレを飲みながら食べていた

「パネトーネ、って言うんですって」

「クリスマスの定番らしいわよ?」

お父さんが、クリスマスの日に

お友達から貰ってきてくれたパネトーネ

イタリアの菓子パンらしいけれど

これは、ブラジルから取り寄せたらしい

地球の反対側、真夏の国から真冬の国へ

サンタさんが運んで来てくれたんだ



<目次>  →  『白い楔』 1-2

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<1>パネトーネ 2

「こういうのなら、涼介も食べるかもね」

『・・・おにいちゃん?』

お母さんの呟きに、先日の事を思い浮かべる

・・・お母さんは、料理がとても上手だけれど

お菓子作りは、あまり得意ではないらしい

私が、『クリスマスケーキをつくりたい』と言ったら

丸いスポンジ生地と、ホイップクリーム

デコレーション用のチョコやフルーツを用意してくれて

お母さんと一緒に作ったんだ

お兄ちゃんも、「美味しい」って、食べてくれたけど・・・

私の不思議そうな表情に気付いたのか

お母さんが苦笑した

「涼介はね、甘い物が苦手なのよ」

「明日香ちゃんが作った物は、特別なのね」



→  『白い楔』 1-3

『白い楔』 1-1  ←  <目次>

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<1>パネトーネ 3

だから、クリスマスケーキは止めにしたんだ

パンドーロとか、クグロフとか

作り方が難しかったり、専用の型が要ったりしたから

我が家では、シュトーレンが定番になったのに

・・・今年は何で、ブッシュドノエルにしたんだっけ?・・・

「何、食べてんの?」

お兄ちゃんが、私を後ろから抱き締める

『パネトーネ、って言う菓子パンだよ』

切り分けようと、ナイフを取ろうとした私の手首を

お兄ちゃんは掴むと、ぐいと持ち上げて

私の手の甲に、ちゅっとキスをした

「・・・オレは、明日香が食べたいな」

そう言って、私の項に口付け、ペロリと首筋を舐める

『お兄、ちゃん・・・?』

振り返ろうとするのに、身体が

まるで鉛のように重くて動かない

ダイニングの椅子に座っていたはずなのに

いつの間にか、周りには何も無くなっていて

お母さんも、居なくなっていて

私は小学生だったはずなのに

中学生の身体になっていて

私も、お兄ちゃんも、裸で・・・

『ぃやぁっ・・・!』



→  『白い楔』 1-4

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<1>パネトーネ 4

「・・・明日香?」

耳元で囁くように名前を呼ばれ、重い瞼を持ち上げる

ピチョンという水音

それから、身体に纏わり付く温もり

『・・・お風、呂・・・?』

・・・夢、だったの?・・・

霞掛かった視界の中

微温(ぬるま)湯に揺蕩(たゆた)う自分の手足

そして、腰に絡み付く太い腕

「あぁ・・・お互い、ベタベタだったからな」

お兄ちゃんの声に、記憶を呼び覚まされる

・・・ここは、お兄ちゃんのアパート

お父さんとお母さんがホテルにお泊りするから

私は、お兄ちゃんと二人きりで過ごす事になったんだ

クリスマスイヴだから、チキンやサラダを用意したのに

シャンパンも、冷やしておいたのに

お兄ちゃんが選んだのは、私の身体だった

ご飯も食べず、お風呂にも入らず

お兄ちゃんに何度も求められて

それで、気を失うように眠ってしまって

朝、目を覚ますと

お兄ちゃんに抱き上げられて、一緒にシャワーを浴びて

それからやっと、ご飯を食べて

クリスマスケーキも食べて

また、お兄ちゃんに食べられて

気付くと、もう夕方だったんだ

なのにまた、お兄ちゃんは私を・・・



→  『白い楔』 1-5

『白い楔』 1-3  ←  <目次>

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