四季の風景時計


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同い年の妹 1

・・・私には、ママがいない

でも、パパがいるから、寂しくなんてなかった・・・

今日は、お盆休み

連れて来てくれた動物園の駐車場で
パパは、キョロキョロと誰かを探し始めた

「こんにちわ」

振り向くと、白い日傘を差した
キレイな女の人が立っていた

パパは、ちょっと驚いた様な顔をした

「あ・・・こ、こんにちわ
 何だか・・・いつもと雰囲気が違いますねぇ」

「うふふ、ちょっとオシャレしちゃいました」

女の人は私を見て

「あなたが、明日香ちゃん?」

『は、はい!あずまあすかです・・・』

「まぁ、礼儀正しいのね」

とても優しい笑顔を見せてくれた

「そのサンダル、履いてくれてるんだ?」

プレゼントといえば、いつもヌイグルミをくれるパパ

今年の誕生日は、キラキラしたビーズが沢山付いた
ピンクのサンダルだった

そうか、この人が選んでくれたんだ

『はい!おきにいりです!!』

女の人は、とても嬉しそうに笑った

「良かった、気に入ってもらえて
 女の子の物なんて、選ぶの久し振りだったから
 気に入ってもらえるか、心配だったの」

あぁ、そうだ、と女の人は
私の前にしゃがんで目線を合わせると

「初めまして、水沢はるみです」



<目次>  →  『同い年の妹』 2

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同い年の妹 2

しゃがんだ時に、ふわりと香った、お花の様な匂い

保育園に迎えに来るママ達と同じ、甘く優しい匂い

にっこりと微笑まれて、ドキドキしてしまう

けれど

私が、後ろの方へチラチラと視線を投げ掛けている事に

はるみさんは、すぐに気付いて

ちょっと困った様な、呆れた様な表情を浮かべると

すっと立ち上がり、くるりと後ろを向いた

「涼介!」

その男の子に向かって呼び掛ける

さっきからずっと、私の方を

睨む様に見詰めていた男の子

サラサラの黒髪に、目鼻立ちのハッキリした

とてもキレイな男の子

はるみさんに呼ばれると、男の子はビクリと身体を震わせ

ハッと我に返った様な顔をする

そして、たちまち顔を真っ赤に染めた

「彼が、涼介君?」

私の傍らに立っていたパパが訊ねると

「えぇ、人見知りは、しない子なんですけど」

そう言って、はるみさんは首を傾げた

私は、立ち止まったまま動かない男の子に近付く

『りょうすけくん、ていうの?』

「あ、うん、そうだよ」

『わたし、あすかっていうの』

「あすか、ちゃん・・・」

『よろしくね!』

そう話し掛けると、男の子は蕩けるような笑顔を見せて

「こちらこそ、よろしくね」



→  『同い年の妹』 3

『同い年の妹』 1  ←  <目次>
 
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同い年の妹 3

涼介君と手を繋いで、クマさんやゾウさんを見る

オスのライオンさんが

メスのライオンさんの上に乗っかって

ガオンガオンと鳴いていたけれど

あれは何だったんだろう?

はるみさんが作って来てくれた

甘くない、お出汁の利いた玉子焼き

唐揚げに、タコさんウィンナー

おにぎりは、私の大好きなツナマヨで

涼介君も、ツナが大好きなんだって

お喋りしながら一緒に食べるお弁当は

とってもとっても美味しくて

いっぱいいっぱい食べた

涼介君は、私と同い年

でも、早生まれだから、学年は一つ上の

小学1年生だった

『おにいちゃんなんだ』

そう呟くと

「あすかちゃんみたいな、かわいい女の子がいもうとなら」

「まいにち、しあわせだろうなぁ」

そう言って、私の頭を優しく撫でてくれた

それが、とても嬉しかった

涼介君が隣に居る事が、まるで当たり前の事の様で

帰る頃には、離れたくなくて

寂しくて、悲しくて、泣いてしまった

ひっくひっくと泣きじゃくる私を引き寄せると

涼介君は、私の頬を両手で包み込むようにして

私の口に、吸い付いた



→  『同い年の妹』 4

『同い年の妹』 2  ←  <目次>
 
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同い年の妹 4

「り、涼介っ!?」

はるみさんが驚いて、悲鳴の様な声を上げる

私も吃驚して、涙が止まってしまった

息が苦しくなる位、ちゅうちゅう吸われて

ぷはぁっ、と唇を離した時には

お互い、肩で息をしていた

「あすかちゃん」

「また、いっしょに、どうぶつえんにこよう」

「まだ、なつやすみだから、うみやプールでもいい」

「いっしょに、あそびにいこう」

「おとうさんや、おかあさんが、おしごとなら」

「ぼくのうちに、あそびにきてもいいよ」

「だから・・・なかないで」

そう言って、涼介君は

ギュウギュウと、私を抱き締めた

そんな私達に、パパとはるみさんは、顔を見合わせる

「な、なんだかとても濃厚なラブシーンを」

「見せ付けられちゃいましたね」

「えぇ、本当に」

それから、パパとはるみさんは

私と涼介君を連れて、色々な所へ出掛ける事になる

私と涼介君が、ずっと手を繋いでいるから

自然と、パパとはるみさんの距離も近付いて・・・

私が、保育園を卒園するより前に

はるみさんは、私の新しいママになった

私を産んでくれたママが、ママだから

はるみさんの事は、お母さんと呼ぶようになった

そして

涼介君は、私のお兄ちゃんになった



―END―

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