外灯が消えた
人気のないショッピングセンターの駐車場の端に
1台のステーションワゴンが停まっている
そこだけが、地震でも起こっているかの様に揺れていた
フロントガラス以外はスモークが貼られ
フロントガラスはサンシェードで覆われ
車内で何が行われているのかを、窺う事は出来ない
美波達を送って行った帰り道
二人きりになるとすぐ、彼は私を求めた
助手席に覆い被さる様にして、私の唇を奪う
浴衣の胸元に手を滑り込ませ、掌で先端を転がす
もう、それだけで、私の身体は準備を整えてしまった
中に留まっていた情事の欠片が
ゴプリと音を立てて零れる
人に見られるから、と咎めると
彼は、この場所へと車を滑り込ませたのだった
浴衣は脱がされ、全身隈なく愛撫される
繋がったまま、何度も何度もキスをした
『お兄、ちゃん・・・私、もう・・・』
数え切れない程イカされて、身体に力が入らない
「・・・オレはまだ、イケるよ?」
言ってまた、奥を擦り上げる
『っ!』
もう、声も出なかった
満足げな笑みを浮かべて彼が囁く
「乱れてる明日香も、キレイだよ・・・」
―END―
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